2026/09/19 コラム
婚姻費用を払ってくれないときの対処法を弁護士が解説
別居した配偶者に生活費として婚姻費用を請求しても、相手が任意に支払ってくれないケースは少なくありません。「話し合いに応じてくれない」「約束した金額を払ってもらえない」といったお悩みは、当事務所にも多く寄せられます。本稿では、婚姻費用を払ってもらえないときの対処法について解説します。
婚姻費用とは
婚姻費用とは、夫婦間の生活扶助義務に基づき、婚姻関係が継続している間、収入の多い配偶者が少ない配偶者に対して支払う生活費のことです。別居していても、法律上の婚姻関係が続いている限り、婚姻費用を請求することができます。婚姻費用の基本的な考え方については、離婚・男女問題のページもあわせてご覧ください。
相手が婚姻費用を払ってくれない場合の対処法
①内容証明郵便での請求
まずは、婚姻費用を請求する意思を明確に伝えるため、内容証明郵便を送付する方法があります。請求の事実と時期を書面で残しておくことで、後の調停・審判で請求開始時期の証拠として役立つ場合があります。
②婚姻費用分担調停の申立て
相手が話し合いに応じない、または合意に至らない場合は、家庭裁判所に婚姻費用分担調停を申し立てることができます。調停では、裁判所が定める算定表を基準に、双方の収入や子供の人数・年齢などを踏まえて、婚姻費用の金額を話し合います。申立先の裁判所や必要書類など手続の詳細は、裁判所ウェブサイトの婚姻費用の分担請求調停のページもご参照ください。
③調停が不成立の場合は審判へ移行
調停で合意に至らない場合は、自動的に審判手続きに移行し、裁判所が一切の事情を考慮したうえで婚姻費用の金額を決定します。審判で決定された金額は、相手が支払わない場合、強制執行(給与の差押えなど)の対象とすることも可能です。
婚姻費用の金額はどのように決まるのか
婚姻費用の金額は、裁判所が公表している算定表を参考に、夫婦それぞれの収入や子供の人数・年齢によって決まるのが一般的です。相手の収入を正確に把握できていないと、適正な金額での請求が難しくなることもあるため、収入資料の確認や調査方法についても、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。
【解決事例】相手方が強く争ったケースでも増額を実現
当事務所では、依頼者様のご相談時点では月額2万円程度の婚姻費用を想定されていた事案について、弁護士が婚姻費用分担調停を申し立て、相手方の所得を精査した結果、月額5万円程度の婚姻費用を獲得した実績がございます。相手方の弁護士から強い異議申立てがあった事案でしたが、最終的に当方の主張が認められました。詳しくは解決事例のページをご覧ください。
八尾市・東大阪市で婚姻費用にお困りの方へ
婚姻費用は、別居中の生活を支えるための大切な権利です。十分な生活費が確保できないまま別居を続けると、離婚について冷静な判断ができなくなってしまうこともあります。当事務所では、八尾オフィス・東大阪オフィスのいずれでもご相談を承っております。婚姻費用の請求でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
まとめ
相手が婚姻費用を払ってくれない場合でも、内容証明郵便での請求、婚姻費用分担調停、審判といった段階的な手続きにより、適正な金額を確保できる可能性があります。お一人で悩まず、まずは弁護士にご相談ください。







